作業用手袋の選び方|手袋をしてはいけない作業と種類の違い

作業用手袋の選び方|手袋をしてはいけない作業と種類の違い 仕事道具

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作業用手袋を選ぶ前に確認するのは、その作業で手袋をしてよいかどうかです。ボール盤やフライス盤のように回転する刃物を使う作業では、手が巻き込まれるおそれがあるとき、手袋の使用が労働安全衛生規則111条で禁止されています。軍手も、薄いゴム手袋も同じです。手袋を使える作業では、切創・油・熱・静電気など、何から手を守るかで種類を決めます。

この記事では、工場で働く筆者が、法令と規格の区分、メーカーの公表情報をもとに、選び方を整理します。

手袋をしてはいけない作業は?

労働安全衛生規則111条は、ボール盤、面取り盤などの回転する刃物に手が巻き込まれるおそれのあるとき、作業者に手袋を使わせてはならないとし、作業者にも使用を禁じています。手袋の繊維が刃物やドリルに引っかかると、手ごと引き込まれるからです。実際に、手袋をつけたままボール盤やフライス盤の作業をさせた会社が、書類送検された例があります。

  • ボール盤、フライス盤、面取り盤、旋盤などの切削中
  • 回転している軸、ロール、ベルトの近くでの手作業

切りくずの片づけや材料の運搬は、機械を止めてから、手袋をつけて行います。「材料を運ぶときはつける、機械を回すときは外す」の切り替えを、作業の手順に入れておくのが確実です。職場の作業手順書に手袋の扱いが書いてあるはずなので、まずそれを確認してください。

手を何から守るかで選ぶ

守りたいもの 向く手袋 確認する表示
鋼板・バリ・ガラスの切り傷 耐切創手袋(高強度の繊維を編んだもの) EN 388の耐切創レベル A〜F(Fがもっとも高い)、JIS T 8052
油でぬれた部品の滑り ニトリルゴムをコーティングした手袋 耐油の表示
細かい組立・検査 ポリウレタンを薄くコーティングした手袋 手のサイズに合うか
静電気(電子部品・可燃物) 導電性の繊維を使った静電気対策手袋 静電気対策・制電の表示
熱い部品・溶接 耐熱手袋、溶接用の革手袋 耐えられる温度と時間
振動する工具(グラインダーなど) 防振手袋 JIS T 8114
溶剤・薬品 化学防護手袋 JIS T 8116。扱う物質に合う材質か

コーティングの材質の違い

  • ニトリルゴム: 油に強く、すり切れにくい。機械加工や油を使う工程向け
  • ポリウレタン: 薄くて指先の感覚が残る。蒸れにくい。油や溶剤にはあまり強くない
  • 天然ゴム: やわらかく、すべり止めの力が強い。油で傷みやすい。ゴム(ラテックス)のアレルギーがある人は使えない

耐切創手袋

商品説明の耐切創レベルを確認。レベルが高いほど厚く硬くなる傾向があるので、作業のしやすさとのバランスで選びます。

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ニトリル背抜き手袋(耐油)

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ポリウレタン背抜き手袋(細かい作業)

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薬品を扱うときは?

溶剤や薬品は、手袋の材質によってはしみ通ります。見た目に変化がなくても、時間がたつと内側まで達することがあります。扱う物質の安全データシート(SDS)に、使う保護具が書かれているので、会社の担当者に確認してください。皮膚から吸収されて健康に害のある物質を扱う作業では、事業者に保護具を使わせる義務があります。自分の判断で手袋を選ぶ場面ではありません。

サイズと交換の目安

  • サイズ: 指先が余ると、巻き込まれや作業ミスの原因になります。手のひらのまわりと中指の長さで選び、迷ったら小さいほうを試します
  • 交換: 穴があいた、コーティングがはがれた、油がしみて内側がぬれた、のどれかで交換します。耐切創手袋は、繊維が切れてほつれたら性能が落ちています
  • 蒸れ・手あれ: 手のひらだけコーティングした「背抜き」は、甲から汗が逃げます。薄い綿のインナー手袋を使う方法もあります

まとめ

  • 回転する刃物に巻き込まれるおそれのある作業では、手袋は使わない
  • 切創・油・静電気・熱・振動・薬品のどれから守るかで種類を決める
  • 薬品はSDSと会社の指示に従う
  • 指先が余らないサイズを選び、穴やはがれがあれば交換

参考: 労働安全衛生規則111条、EN 388、JIS T 8052、JIS T 8114、JIS T 8116。職場で手袋の種類や使用の可否が決められている場合は、その内容を優先してください。

この記事を書いた人

蓮(れん)。製造業の工場で3交代・夜勤ありの勤務を続けている3児の父です。商品の評価は、メーカーの公表仕様・公的機関の資料・販売ページの情報をもとに整理しています。自分で使っていないものを「使った」とは書きません。

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